銀行の融資姿勢の変化
銀行の融資姿勢の変化
ここ最近、新聞・ネットなどで個人賃貸事業者への融資が加熱しすぎているとの記事が多くみられるようになりましたね。
実際の融資金額もかなりの金額に達しているとのことです。実際バブルの様相を呈しており、業界に詳しい方は融資が出やすいため物件価格が高騰するという流れが頂点にきつつあるとの認識が多数みられます。
国際的な金融機関でも日本・ドイツ・ポルトガルのみ不動産が異常に高騰と判断されたそうです。バブル崩壊も視野に入れて行動する必要が出てきてますね。
あまりキャッシュフローが出ない物件もバンバン売れており、良い指標が出ている物件などは業者の現金での争奪戦が起こってしまい、投資家としてはなかなか良い物件が買えません。
基本的には待ちの相場であり、バブル期には担保評価を金融機関が水増しして融資をしていたため、過去の轍を踏まないように担保評価を高く見すぎる某S銀行などは利用を控えたほうが良いかもしれません。
実際某S銀行さんも、融資姿勢を若干硬化させてきていますしね。
ここ最近、不動産投資に融資してきた金融期間がカードローンやフリーローンを初めて積極的に広告を打っているような印象を受けますが、収益の柱を何とか不動産以外で作りたいとの狙いがあるように感じます。
ただある程度経験や資金を持った人であれば、ボロ物件の再生や、シェアハウス、任売・リノベーションなどなど、アイデアや人脈を活かせばまだ不動産投資は可能だと思います。
私個人としての意見は通常のレジ物件も良い物件が0ではないので、根気よく探すか最近多くなってきている、相続物件に大幅指値を入れて購入するのが通常物件としては良いと思ってます。
相続物件はほんとに増えている感じがしますね。この高齢社会ですから今後どんどん増えていくと思います。一見魅力が無い物件も大幅指値が通ると一変します。
サブリース説明義務化 国土交通省が制度改正
サブリース説明義務化 国土交通省が制度改正
賃貸経営をする上で一度は聞いたことがある『30年一括借り上げ』
などのうたい文句。業者に騙される大家が急増しています。
これを受けて国土交通省がサブリースについて、業者に
「将来は家賃が減る可能性がある」との説明義務を課す制度改正が
なされるとの発表・報道がありました。
少しでも業者に騙される大家が少なくなれば良いですね。
では具体的に何が問題なのでしょうか。
わたしが無料コンサルティングを始めたきっかけの一つでもある、
このような悪質業者の手口は後を絶ちません。
きちんと説明もせず契約をするだけして大家から利益を搾取する手法です。
↓ 国土交通省制度改正資料
http://www.mlit.go.jp/common/001141162.pdf
サブリースの仕組み
ではサブリースとはどんなものなのでしょうか。
画像が転載できないのでパワポで解説図を頑張って作ってみました。
本来、大家が直接入居者に賃貸借契約を結んで家賃をもらいます。
不動産屋は間にたって仲介するだけです。
ですが、サブリースの場合は
業者が相場賃料の80%~90%の家賃で大家から物件を借り上げ
業者が入居者に部屋を貸すことになります。
大家からすると・・・
メリットは空室が何部屋出ても、
満室時の80%~90%の家賃が入ってくるので安心であること。
入居者を見つけるのも業者任せで手間いらずなところです。
業者からすると・・・
メリットは、例えば1部屋の相場が5万円で10部屋のアパートだとすると
満室時には50万円の家賃が入ってきます。
大家には80%の40万を支払えば良いので差額の10万円が収益となります。
本来はこのように、お互いにメリットがあるシステムなのです。
ですが『30年一括借り上げ』という謳い文句とは裏腹に契約書には
こっそりと5年ごとに家賃の見直しをするなどの文言が書かれていたりします。
これを説明しない業者が多いために、大変なことになるのです。
当然10年、15年と建物が老朽化すれば、5万円で貸せていた部屋も4万円、
さら年がたてば3万5千円という金額でしか貸せなくなります。
上記の物件で言えば15年後に家賃設定の見直しが行われた際に、
1部屋3万5千円になったとします。業者には10部屋で35万が入ってきます。
大家には80%の28万しか入って来ないのです。
当初40万入ってきていたのがいきなり28万になるのです。
そうなってから大家はようやく事の重大さに気が付くのです。
大家が気を付けるべきこと
アパートを建てる際に多額の借金をしている方も多く
毎月の返済が30万だったとすると最初は10万の利益が出ていたのに
完全に赤字になってしまいます。
大家は不動産賃貸業者であることを忘れ、契約書にもろくに目を通さず
経営者意識が欠如していることが最大の問題です。
もちろん、説明しない業者はもっと問題です。
これまで大家とサブリース業者は、対等な業者対業者にあたるため
消費者を保護するような制度はなかったのですが
今回あまりにも問題が多発しているために国土交通省が制度改正に動いたわけです。
このようなことを踏まえた上で、サブリース契約を結ぶ際には
契約内容の確認、中途解約の条件などをしっかり確認する必要があるのです。
少しもキャッシュフローが出ない、新築の区分収益マンションと並んで
不動産業界の2大悪質商売だと思います。
きれいなお姉さんが出てきて、説明を始められたらまず怪しいと思いましょう!
きれいなお姉さん=悪質商売ではありませんが(笑)
地方の管理会社は関東の新米不動産投資家に困惑しています。
地方の管理会社
新潟の物件の管理会社ですが、管理料は少しお高めです。
首都圏では家賃の3%で清掃付などの条件や、業務は絞られるものの
管理費が家賃の1%なんてところも出てきています。
私が現在管理をお願いしている新潟の管理会社も、
私が関東在住の大家であり管理契約に、いくつか条件を付けたところ
「では他でやってもらってさい」とあっさり拒否されました。
理由を伺うと、管理会社の社長が本音を語ってくれました。
≪管理会社の社長様談≫
ここ最近、不動産投資家が増え、このあたりにも関東の投資家さんが物件を持つようになり、関東の習慣を押し付けてくるようになりました。応じないと逆上したりされて、従業員も本当に疲弊しているんです。
関東に比べて管理費も高めで、リフォーム時の費用もかかるかもしれません。ですが関東に比べてもともとの管理戸数も少なく、ある程度の金額でリフォームや原状回復を業者に依頼しないと、業者も動いてくれなくなってしまうんです。
このお話を聞いた後に、この地域の管理会社に片っ端から連絡を入れてみました。
やはり、ここ最近の不動産投資ブームで関東の大家が増えてきて
やれ管理費が高いだのクロスの単価が高いだの
今までなかったことを言われるようになり大変になったとのことでした。
大手以外の賃貸仲介会社ですと、柔軟に管理費3%で関東とあまり条件変わらず
というところもありました。
しかし大手チェーンですと7%~10%が当たり前といった感じでした。
それくらいもらわないと、大変すぎてやってられないそうなのです。
5社ほどヒアリングし、地域の慣習も理解したところで
どこにお願いするか考えましたが、やはり最初に現状を赤裸々に話して
くれた社長様がおられる大手チェーンにお任せすることにしました。
今回お願いした管理会社の特徴
管理費は清掃費込みで6%ちょっと(税抜き)で現状回復費などは
非常に高い(クロスは㎡で1200円とか)ですが、やはり客付けは超強力でした。
従業員の対応、レスポンスの速さ、不具合報告の細かさ、
機器入れ替えの提案など、関東の管理会社より上です。
管理費を極度に抑えないとキャッシュフローが出ないのであれば、
地方でも管理費の低い所を探すべきですが、私はこの経験から
地方投資ではある程度、管理費、修繕費は覚悟して、
買値を極限まで下げるべきだと確信しました。
幸い、この物件は大幅な指値が通ったため、
管理費・修繕費・固定資産税などを引いても
大卒の初任給以上のキャッシュフローを毎月叩き出してくれます。
(指値の通し方については後日また書きたいと思います。)
大都市圏では管理会社の競争も激しくなり、条件を良くすることで
各社オーナーを取り合いますが、地方の現状は上記のような感じで
昔ながらの習慣もたくさん残っています。
地域により差はありますが、このようなことも頭に入れていかに
管理会社と良好な関係を築いていくかを考えることが大事なのかな
と思うこの頃でした。