鹿嶋屋の賃貸経営日誌

埼玉在住大家の賃貸経営日誌。日々の出来事、不動産投資について綴っていきます。

相続案件が増えてきた。

相続案件へ買付

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一般サラリーマンの購入戦略

中古RCの高騰、1棟1〇〇スキームの限界で急拡大が難しくなってきた。

そうなると私のような、ごく一般人は

 

①新築アパート

②土地値中古アパート→減価償却が切れたら売却

③現金で戸建て

 

の、さーて来週のサザエさんは?的な3本にしぼられてくる。

他に無いわけではないですが、基本現実的にはこの3本かな。

年収1500万のエリートサラリーマンなんかはうらやましいが、そんな人は一握りしかいないのだ。30代であれば500万円台とかが統計では平均になる。私もそんな一人です。

そんな一般ピープルが取る戦略としてはどんな方法が良いのか。

 

ベースのCFとして新築アパートか耐用年数20年以上残のRCか重鉄は基本CFとして持っておくのが良いですね。減価償却がなかなか切れず、デッドクロスの心配がすぐにせまって来ないことが一番の安心材料です。

 

ただ、中古RCはほんとに良いのが出ない。出てもCFが少ない。CF率2%以下とかざらです。それに大きな修繕が発生する可能性が潜んでいるのが一番怖い。ス〇ガ物件のババ抜きも気を付けたい。

 

そうなると一番現実的な路線として

①資産管理法人をたて新築アパートを1棟~2棟最初に買う。

②土地値アパートか高利回りのアパートを探して買う。

③ ①と②で出たCFで路線価付の戸建てを現金で買う。

④ ③の戸建てを担保に某ノンバンクで高利回り物件を大幅指値で買う。

⑤ ②の土地値アパートを売却して減価償却が長く取れる物件に入れ替える。

 (または売却益で戸建てを現金買いする)

⑥融資がサラリーマンの属性では借りられなくなる。

 →法人3期黒字・B/Sを整えて、法人の信用で融資を受けて物件購入。 

 

⑥からはCFも安定してくるのでリスク案件にも挑戦する。

ランクルーム、バイク駐車場、太陽光、ホテル関連などの高利回り・リスク案件に挑戦できるようになってくる。 

 

こんな流れが現実的かなと思う。

 

他にも②を法人で買ってすぐ売却。売却益を頭金として突っ込んで新築アパートか中古RCを買うという順番もある。その時にどんな物件と出会えるかで順番は多少前後すると思います。。

 

自分のビジネスを副業として持っているとスピードも速くなりますね。

 

ヤフオクで稼いでる方、資格を取ってHPで開業してる方、投資コンサルで稼いでいる方。人それぞれですがサラリーマンと副業で稼いだ収入を不動産に投入できるとスピードは早くなる。会社は定年後まで面倒は見てくれない。出来る副業はどんどんやるべきだと、個人的には思います。 

 

相続物件の増加と買付

そんな中でアンテナを張っていると、オーナーが亡くなられて相続人が物件を手放す、いわゆる相続物件が増えてきたように思います。高齢化社会の波か。

 

そんな中、路線価土地値より約800万安い2棟一括中古アパートの買付に成功した。

融資も銀行担当者より、土地の担保価値が非常に大きく問題なしとのこと。

 

JR駅徒歩10分ちょい。乗降客数は65000人~70000人くらいと中規模駅。

地価の下落も横ばい。減価償却が数年で切れるので5年後には売却物件ですが、切れるまでのCF率は満室時で7%~8%と驚異の数字が出てきました。

(現在市場の新築アパートのCF率は2%~2.5%が平均です。もちろん減価償却が木造で22年取れるので、数年で切れてしまう物件と比べるのはちょっと違う土俵になりますが。。)

 

CF率

これが決済できれば満室時の月間CFは65万前後位には到達しそうです。

空室も加味すると55万~60万位が現実的かな。

試算表を作成してCF率が算出できると、物件の本当の姿が見えてきます。

利回りじゃなんもわかりません。

 

管理費は?修繕費は?募集時の広告費は?

固定資産税は?空室率は加味したか?減価償却や、返済の金利はいくら?

全部差っ引いた後に残るのがCFです。

年間CF÷物件価格=CF率 です。

 

みなさんもCF率で計算してみてください。

私も日々勉強です。

 

 おまけ

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 ↑もう7年くらい前に買った区分。

2DKをぶち抜いて1LDKに。

和室の押し入れをウォークインクローゼットに改装。

自分でプランを考え業者に持ち込みました。

 

当時はリフォームの相場も良くわかりませんでしたが、自分ではすごく出来に満足しました。リフォーム業者のHPにリノベーション事例としてしばらく掲載されました。

でも投資としては失敗。リフォーム費用が高額になり、売却して最終的に赤字になったのはこの区分だけ。

 

自己満足で投資はやっちゃダメですね。

常にコストをギリギリまで詰めないと成功は無いとこの時に痛感しました。

首都圏では安くて、完成度が「う~ん微妙。でもまあOK」なあそこのリフォーム業者が、投資としてはベストだなぁと思う今日この頃です。

 

公庫・その他銀行の変化

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久しぶりの投稿になってしまいましたが、2月頃から公庫の不動産投資に対する融資が非常に厳しくなってきました。

 

・RC、重鉄で20年出ていたのが15年

・木造で15年出ていたのが10年

・支店によっては一切出さない

 

上記の3点が主な変化で2017年5月現在もその状況です。

公庫は政府が財務大臣が97%、その他も政府系で株主が占められており、政策の影響をそのまま反映するので、最近の金融庁の方針を踏まえたものです。

 

金融庁はゆるゆるの審査で、バンバン不動産に融資を行う金融機関に危機感を抱いており、これから人口減少を迎えるこの国で賃貸経営が行き詰まり、破綻先が一気に増えることを警戒しているのです。

 

自分で銀行の融資先を誘導しておきながら、自分で取り締まるという何とも情けない国です。そんな中でもオ〇ックスはあまり変化は見られません。

〇葉銀行は積算重視に変化、りそなは金融資産をかなり持ってないと融資しなくなってきました。(支店によりかなり差はあります)

 

そんな中で、融資が使えないならってことで戸建投資が盛んになってきてますね。

ずっと以前から健全な投資方法だなぁと思っていたので、全体的には金融庁の取り締まりも有意義なものと言えるのかもしれません。

 

これだけ融資がきつくなってくると、そろそろ徐々に不動産価格も下落してくるかもしれませんね。出してるところは出してるので、融資にあまり詳しくない方はご相談してくださいね。

 

ではでは。

新築区分マンション投資はするな

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 まず一言、

買ってはいけません。買う前に相談してください。

 

新築の区分マンションを購入してしまい、購入してしまってから相談にのってほしいという方が、結構な割合でいらっしゃいます。相談にのっている最中にも売りつけた業者に怒りを感じます。

 

そこまでして儲けたいのかと。人の人生を壊してまで儲けたいのかと。

 

正直、決済が済んだ後ではもう損失無しでは処分は難しいでしょう。

年収300万台や400万台の方にまで節税効果があるとか、20代の方に老後資産が残りますとか、あの手この手で売りつけてきます。

 

営業トークで

毎月1万くらいの赤字なら何とかなりますよね。

年間でみたらこれくらいの節税効果があります。

とか、

 

意味不明です。

2000万の物件を30年ローンで購入、30年後返済が終わったとしていくらの資産がのこるんだ?金利を含めると返済総額は3000万近くになります。

 

売却しても築30年の築古マンションがいくらで売れるんだ?500万、600万の世界でしょう。購入時と売却時の手数料・諸費用を含めたら残るのは0円と考えて大差ありません。

 

また賃料が今現在で80,000円とれていたとしても30年後には50,000円がいいところでしょう。毎月1万の赤字物件であれば、30年後は毎月4万の赤字物件になります。

 

節税効果に関しては、年収2000万近い医師や弁護士などでは、使いようによっては効果があるかもしれません。年収400万の方に、所得合算で毎年10万とか20万節税効果が出たとしてもその方には2000万の残債が残ります。

 

この方は将来マイホームを買えるのでしょうか?

30年後は上記の通り何の価値も残りません。

 

このような物件に融資する銀行にも憤りを感じます。サラリーマンの返済でまかなえるとはいえ、その方は一生その重荷に耐えなければなりません。もしくは自分の資産を削って処分するしかありません。

 

そこまで融資の成績を上げたいのかと。人の人生を壊してまで。

 

『ちょっと話でも聞いてやるか』みたいな軽い考えで購入してしまったり、往復の交通費も出してやるとか、様々なおいしい話をもちかけられて、まあ損もしないし買ってやるかみたいな上から目線で買ってしまう方もいます。

 

カモにされているともしらずに。

 

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基本的に不動産屋が何の見返りも無い客に対して良い物件情報を出すことはありません。長い付き合いがあるとか、本当に仲が良い、次も買ってもらえる可能性がある、見返りとして客から何かしてもらえる(または何かもらえる)のような事が無ければ良い物件情報はもらえませんので、不動産屋の方から提案された物件は買ってはいけません。

 

基本的には物件は自分で探し、交渉に交渉を重ねてようやく運営できる物件が出来上がる(購入できる)のです。素人ができるような簡単なものではありません。

 

利回りや月間のPLが分析できる程度でも駄目です。最低でもB/S(バランスシート)、できればC/S(キャッシュ・フロー計算書)も考慮して物件を購入していかなければ『賃貸経営』の成長はありません。いわゆる財務三表の知識がある程度必要になります。

 

プロの税理士並みというのはもちろん難しいと思います。

ただ、不動産投資は『経営』ということを忘れないで欲しいと思います。

 

自分で勉強するか、プロに相談することは必須です。今、メガ大家と言われる方でさえ日々勉強しているのに、素人が簡単に利益がだせるような世界ではありません。

 

ちまたに出ている不動産投資本は「あれをやれ!」「これはダメ!」とか色々書いてありますが、全ては条件次第なのです。交渉次第なのです。

 

スルガで借りるなとか良く書いてあったりしますが、メガバンクや地銀で金利1%以下で借りてもダメなものはダメなんです。

逆にスルガから法人で有利な条件で借りている方もいます。

 

もし新築ワンルームマンションの営業で購入に迷った方がいましたら、是非一度お問い合わせください。なぜ買ってはいけないのかご説明します。