サブリース説明義務化 国土交通省が制度改正
サブリース説明義務化 国土交通省が制度改正
賃貸経営をする上で一度は聞いたことがある『30年一括借り上げ』
などのうたい文句。業者に騙される大家が急増しています。
これを受けて国土交通省がサブリースについて、業者に
「将来は家賃が減る可能性がある」との説明義務を課す制度改正が
なされるとの発表・報道がありました。
少しでも業者に騙される大家が少なくなれば良いですね。
では具体的に何が問題なのでしょうか。
わたしが無料コンサルティングを始めたきっかけの一つでもある、
このような悪質業者の手口は後を絶ちません。
きちんと説明もせず契約をするだけして大家から利益を搾取する手法です。
↓ 国土交通省制度改正資料
http://www.mlit.go.jp/common/001141162.pdf
サブリースの仕組み
ではサブリースとはどんなものなのでしょうか。
画像が転載できないのでパワポで解説図を頑張って作ってみました。
本来、大家が直接入居者に賃貸借契約を結んで家賃をもらいます。
不動産屋は間にたって仲介するだけです。
ですが、サブリースの場合は
業者が相場賃料の80%~90%の家賃で大家から物件を借り上げ
業者が入居者に部屋を貸すことになります。
大家からすると・・・
メリットは空室が何部屋出ても、
満室時の80%~90%の家賃が入ってくるので安心であること。
入居者を見つけるのも業者任せで手間いらずなところです。
業者からすると・・・
メリットは、例えば1部屋の相場が5万円で10部屋のアパートだとすると
満室時には50万円の家賃が入ってきます。
大家には80%の40万を支払えば良いので差額の10万円が収益となります。
本来はこのように、お互いにメリットがあるシステムなのです。
ですが『30年一括借り上げ』という謳い文句とは裏腹に契約書には
こっそりと5年ごとに家賃の見直しをするなどの文言が書かれていたりします。
これを説明しない業者が多いために、大変なことになるのです。
当然10年、15年と建物が老朽化すれば、5万円で貸せていた部屋も4万円、
さら年がたてば3万5千円という金額でしか貸せなくなります。
上記の物件で言えば15年後に家賃設定の見直しが行われた際に、
1部屋3万5千円になったとします。業者には10部屋で35万が入ってきます。
大家には80%の28万しか入って来ないのです。
当初40万入ってきていたのがいきなり28万になるのです。
そうなってから大家はようやく事の重大さに気が付くのです。
大家が気を付けるべきこと
アパートを建てる際に多額の借金をしている方も多く
毎月の返済が30万だったとすると最初は10万の利益が出ていたのに
完全に赤字になってしまいます。
大家は不動産賃貸業者であることを忘れ、契約書にもろくに目を通さず
経営者意識が欠如していることが最大の問題です。
もちろん、説明しない業者はもっと問題です。
これまで大家とサブリース業者は、対等な業者対業者にあたるため
消費者を保護するような制度はなかったのですが
今回あまりにも問題が多発しているために国土交通省が制度改正に動いたわけです。
このようなことを踏まえた上で、サブリース契約を結ぶ際には
契約内容の確認、中途解約の条件などをしっかり確認する必要があるのです。
少しもキャッシュフローが出ない、新築の区分収益マンションと並んで
不動産業界の2大悪質商売だと思います。
きれいなお姉さんが出てきて、説明を始められたらまず怪しいと思いましょう!
きれいなお姉さん=悪質商売ではありませんが(笑)